【ボイトレ講座4】声は3つの要素で考えると、理解しやすい

どうもこんにちは!「ちょいガチ®カラオケ部」部長の安達充です。
前回お伝えした【たった1つの練習法で、声は変わる】はいかがでしたか?
・発声を変えるための練習は「前傾姿勢」だけで十分。
・前傾姿勢のポイントは以下の2つ。
1、傾斜角30度くらいで前傾
2、背骨のラインと首のラインを一直線にする
・前傾姿勢の良い所は「誰がやっても同じように効果が出やすい」ということ。
というのがポイントでしたよね。
今日はもっとも大事といってもよいポイントに触れていきますので、しっかりと学んでくださいね。
では、さっそくいってみましょう☆
負担理論
さて、ここまでお伝えしてきたことを、ここで1つの理論にまとめてみたいと思います。
これを「負担理論」と呼んでいます。
実は『ちょいガチ®カラオケ部』独自のメソッドなんですね~。(ちょっと自慢(笑))
いろいろなボイストレーニングの教え方があると思いますが、もっとも簡略化してわかりやすく伝えるとこの話になるのかな~と部長は思っています。
それでは、みていきましょう!
まず、声を出すということは「負担」がかかる作業です。
どんな時に負担が大きいのかというと、
1、大きな声を出した時
2、高い声を出した時
この2つ。
最近、カラオケでも高いキイの歌って多いですよね。
キイが高い曲はそれだけ負担が高い曲だと思ってもらえたらと思います。
さてそこで、この声を出す時の負担を3つの部分で受け止めていると考えるのが「負担理論」。
1つ目が“のど”。
2つ目が“体”。
そして3つ目が“息”。
で、ほとんどの日本人は、声を出すときにほぼ100%「のど」に負担がいっています。
なので、どんなことが起きるのかというと、
・大きな声を出すと、のどが痛くなる!(経験ありますよね~)
・高い声を出すと、のどが枯れる!(これもあるんじゃないですか?)
こういったことが起きるわけです。
のどはとてもナイーブな器官なので、使えば使うほどダメージを受けるんです。
なので、できるだけのどは使わない方がイイ。
それを覚えておいてください。
反対に、体と息は「使えば使うほど鍛えられていく」という特徴があります。
体は使えば使うほど歌に必要な筋肉がついていきますし、
息は使えば使うほど強く吐く力が身についてきます。
なので、こちらは一転して「使った方が良い」という風になるんですね。
声は3つの要素で考えると、理解しやすい
ということで、ここまでの話をまとめたのが上記の図です。
これ、一言でいうと、「発声」という複雑な要素が絡むことを、
“のど”
“体”
“息”
の3つの要素で簡略化して考えましょう、ということなんです。
この3つで考えると、前回の「前傾姿勢」は何をやっていたか、わかりますか?
はい、これはズバリ
“体”に負担をかける
ということをしていたんです!
前傾姿勢で歌うということをやった方は感じたと思いますが、
体があったかくなってきたり、人によっては汗をかいたり、「明日、筋肉痛だな…」みたいな疲労感があったはずです。
これは、
今まで“のど”が受け止めてきた負担を“体”が引き継いだ
ということ。
実は、“のど”よりも“体”の方がポテンシャルが高いんです。
だから、普段よりも大きな声が出たり、高い声が出しやすかったりしたんじゃないかな~と思います。
そして、特筆すべきは、「いつもより“のど”がラク」だったんじゃないですか?
これ、
今まで“のど”が担当していた負担を、“体”が代わりにやってくれている、
ということなので、ラクなはずなんです。
さらに言うと、
前傾姿勢というのは、胸式呼吸が封じられ腹式呼吸になりやすい姿勢、
ということでした。
つまり、前傾になると
ただでさえポテンシャルの高い“体”だけでなく、「“体”と“息”の共同作業」で声を出すことになるので、相乗効果で格段に声が出やすくなるということ。
ちなみに赤ちゃんは、まだ“のど”に悪いクセがついていないので
“体”と“息”
を使って声を出すことが自然に出来てるわけですね。
「赤ちゃんの発声が100点満点」という話も、この3つの要素で考えるとしっくり来るのではないかな~と思います。
「負担理論」はこうやって活用しよう
このことが理解できるとですね、かなり応用ができます。
というのも、「高いキイの歌」を歌いたければどうすればいいと思いますか?
そう。
1、“のど”を開ける
2、“体”を使う
3、“息”を一生懸命吐く
という3つのアプローチができる、ということになるんです。
今までにお伝えしたことでいえば、「前傾姿勢で歌う」ということになりますが、
他にも
“のど”を開けるためのトレーニング
“体”に更に負荷をかけるトレーニング
“息”をさらに吐くためのトレーニング
というのが個々にありますので、3つのパラメーターをそれぞれ伸ばしていけば、トータルでどんどん高いキイの歌も歌えるようになる、ってことなんですね。
または、
「私、大きな声が出ないんです…」
なんて質問を受けたらどう答えればいいか。
それも、
1、“のど”を開ける
2、“体”を使う
3、“息”を一生懸命吐く
という3つのアプローチができる、ということなので、
「前傾姿勢で歌う」ということを勧めながら、同時に、
“のど”を開けるためのトレーニング
“体”に更に負荷をかけるトレーニング
“息”をさらに吐くためのトレーニング
をやっていけばどんどん声量が上がっていく、ということです。
どうでしょう?
なんで前回「たった1つの練習法で声が変わる」とお伝えしたか、その理由がわかってきたんじゃないかと思います。
前傾姿勢はこの3つを満たす最も優れた練習法、と言えます。
なので、練習をするときもこの3つのことを意識しながら取り組むことをオススメします。
この「負担理論」の図が、ただの図ではなく、自分の体の中で体感できるようになると、自分で自分のボイストレーナーになれたようなものです。
ぜひ、そこを目指してやってみましょう♪
・今までの話はすべて「負担理論」で説明ができる
・“のど”を開け、“体”と“息”を使う。この3つの要素で考えるのが「負担理論」。
・前傾姿勢はこの3つの要素をすべて満たす、とても優れた練習法
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